演劇界からも注目を集めるASH生まれのシンガー 花菜インタビュー(写真4枚)

演劇界からも注目を集めるASH生まれのシンガー 花菜インタビュー
この記事は2015年7月11日に「LoGiRL」で公開されたものであり、内容は初出当時のものです。

アクターズスクール広島(ASH)卒業生インタビューの皮切りは、「ACTOR’S SCHOOL HIROSHIMA 2015 SPRING ACT」にも凱旋ゲストとして出演した、シンガーソングライターの花菜(かな)。
大作への出演も決定した彼女が、ASHで学んだこととは?


9期生募集の公開オーディションでグランプリに

花菜

[PROFILE]
花菜(かな)
1992年7月29日生まれ。シンガーソングライター。ASH9期生。2009年に単身上京し、現在は都内でライブを中心に活動。2015年8月より音楽劇「靑い種子は太陽の中にある」(作:寺山修司、演出:蜷川幸雄、音楽:松任谷正隆)への出演が決定している。
オフィシャルブログ:http://ameblo.jp/kananote-blog

──スクールに入ったのは何歳のときですか?

10歳のときに入ってから6年間、16歳までお世話になりました。当時は公開オーディションがあって、私は9期生募集オーディションでグランプリになって、入学させていただきました。

──今日の発表会には凱旋ゲストとして参加されましたが、花菜さんも同じように発表会に参加されていたのですか?

はい。同じような形で出演させてもらっていました。いま在学している子たちは、ほとんど知らない子ばかりなので、正直、来るまではどんな感じかなと思ってたんですが、フィナーレの「NEW HORIZON(スクールの歌)」や、細かい指示出しなど私のいたころとぜんぜん変わってなかったので、懐かしみながら楽しませてもらいました。

──花菜さんも、「NEW HORIZON(スクールの歌)」の代表4人として歌っていたんですよね。

はい。あの選抜にもちゃんとオーディションがあって、出だしだけでなく、2番でもソロで歌うところは、事前にスクールの歌オーディションで選ばれなければいけないんです。

──学内オーディションが多いのもASHの特徴ですよね。

そうなんです。私もいまミュージカルのオーディションを受けたりしてるので、そのときのことを思い出します。いかに自分をアピールするか、持っている力を出し切るかというところを、すごく勉強させてもらいました。

──発表会に凱旋ゲストが来るのははじめてのことだそうです。実際ステージに上がってみていかがでしたか?

私がいたころから変わらず来てくださっているスクールのファンの方たちや、スクール生のお母さんたちが温かい目で見てるのが伝わってきたので、すごくいいステージだったと思います。最近はなかなか顔を出せていないんですが、昔からずっと来てくださっているファンの方から毎回発表会のDVDをいただくので、自宅で見てるんです。

自信を打ち砕かれてふてくされた時期もあった

花菜
──ASHに入って学んだことはなんだと思いますか?

入所するための公開オーディションでグランプリをいただいたので、そこに根拠のない自信があったんですよ。入って半年間はFクラス(新人)なんですけども、そこでも真ん中でメインを歌わせてもらっていたから、変な自信だけがついちゃって。それで、いざクラス分けになって先輩たちと同じ土俵に立ったらぜんぜん歯が立たなかったんです。

選抜クラスでは、歌のパート分けもすべてオーディションで決めるんですけど、そこでも「なんで私じゃないんだ」ってふてくされてしまって。でも、次第にこのままじゃいけない、なにか原因があるんだろうと考えるようになりました。自分が勝てなかったり、なんでこの子が勝てるのかわからないと思ったときにも、結果が出ているということはなにかしら理由があるんだと思うようになったんです。結果がすべてだと思うようになりました。

──それはASHの考え方に近いかもしれないですね。

そうですね。特にオーディションは結果がすべてです。あとは、オーディションのたびに担当の先生がいろんな楽曲を提案してくれることもよかったですね。「この曲、花菜に合っていると思うから歌ってみたら?」って。そこで知らないアーティストやジャンルに触れて、自分の音楽の幅は相当広がったと思います。楽曲との出会いはほんとうに大きかったですね。

──先生には、いまだに相談に乗ってもらうこともありますか?

最近はなかなか連絡も取れなくなってきたんですけれども、それでも先生が東京に来られるときは、一緒にごはんを食べに行きますし、以前、ステージの直前に自分の声の調子がおかしくなってしまったときに、あわてて電話して相談したこともありました。

──その先生というのは、田中先生ですか?

そうです。田中先生です。

──花菜さんはシンガーソングライターとして活動していますが、在校中から曲は書いていたんですか?

はい。卒業の1年ぐらい前から、発表会でも自分の曲をピアノで弾き語りしてました。13歳のときに、はじめて自分で書いた曲を個別レッスンのときに持っていったんですよ。すごく恥ずかしかったんですけど、「こういう歌を歌ってみたいんだけど…」って相談したら、いいじゃないって言ってくれて。当時は、まだ譜面を書くことができなかったので、コードだけで書いてたんですけど、それを丁寧に田中先生が楽譜に書き直してくれたのが「remember」という曲で、いまもライブで大切に歌ってます。

ASH躍進のカギは歌の基礎レッスン

花菜

──花菜さんが入ったときはASHからは特に有名な人が出てはいませんでしたよね?

まだぜんぜんでしたね。Perfumeの3人がまだギリギリ在籍してたころです。いまでは広島でASHを知らない人はいないと思うんですけど、その当時はあまり知られていなかったと思います。

──いま、卒業生がたくさん活躍しているのはなぜだと思いますか?

やっぱり歌じゃないでしょうか。今日の発表会のゲネプロを見ても思いましたが、動きや表情、表現の仕方というのは、それぞれが自分で見つけ出していくものかもしれないけれど、歌の基礎だけは本当にとことん鍛えてもらえるので。

──やはりレッスンは基礎が中心なんですね。

もうがっつりですね。毎回、基礎レッスンからはじめるので、みんな歌はしっかりしてます。いまはアイドルブームでたくさんのアイドルがいると思うんですけど、ここまでコーラスもちゃんととれる人はなかなかいないんじゃないかと思います。そこは私がいたころから変わらないですね。

拠点は広島から大阪へ ASHの秘蔵っ子 植木美心(写真5枚)に続く]


撮影=石垣星児
執筆=森野広明

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