「“ASHの看板”に押しつぶされそうでした」山本愛梨(ラストアイドル/Love Cocchi)インタビュー(写真10枚)

「“ASHの看板”に押しつぶされそうでした」山本愛梨(ラストアイドル/Love Cocchi)インタビュー(写真10枚)

2017年12月17日に放送された「ラストアイドル」(テレビ朝日)に、アクターズスクール広島(以下、ASH)生としてはじめて挑んだ山本愛梨。

彼女が語った「ASHを背負う」ことの意味とは──。


鞘師里保さんに憧れて

「"ASHの看板"に押しつぶされそうでした」山本愛梨(ラストアイドル/Love Cocchi)インタビュー
山本愛梨(ラストアイドル/Love Cocchi)
[PROFILE]
山本愛梨(やまもと・あいり)
2002年11月8日生まれ。38期生。2017年10月に開校したアクターズスクール広島福山校に入学。
「ラストアイドル」(テレビ朝日)ファーストシーズンで最後の挑戦者として登場するも敗退。現在はセカンドユニットの「Love Cocchi」のメンバーとして活躍中。

公式Twitter:https://twitter.com/lovecocchi_ay

──アイドルを目指したきっかけを教えてください。

もともと人見知りですごく引っ込み思案だったんですけど、小学2年生のときに、音楽番組で見たAKB48さんがすごくキラキラしてて「私もこんなふうになりたい」と思って、歌やダンスをマネしてたんです。小学4年生のときにダンスを習いはじめてから、本格的にアイドルになりたいと思うようになりました。

──そのダンススクールは、ASHとは別のところですよね。

はい。そのスクールも、乃木坂46の和田まあやさんや、わーすたの松田美里さんが先輩にいらっしゃって、和田さんとは時期はかぶってないんですけど、松田さんとはイベントで一緒になったことがあります。

──そこで最初のアイドル活動をはじめたんですね。

中学1年生のときに、ダンスクラスからアイドルクラスに移って、それから地元でイベントなどに出させていただきました。ダンスクラスのときもイベントには出てたんですが、お客さんの前で歌うのははじめてだったので、すごく緊張しました。

──当時の思い出を教えてください。

家族や親戚や友だちが来てくれたり、ファンの方が写真やメッセージをくださるのがすごくうれしかったです。私が住んでるところは、広島市内からは遠くて岡山寄りなんですが、なにより地元で活動できることがすごくうれしかったですね。

──そして、2017年10月に新設されたASH福山校に入ることになります。

ASHに通いたいと思ってたんですけど、私の地元からは車で2〜3時間かかるので、あきらめてたんです。でも、福山校ができることをお母さんが見つけてくれて「もう入るしかない」と思って、入学オーディションを受けました。

──ASHにはどんなイメージがありましたか?

すばらしい先輩方がたくさんいらっしゃって、パフォーマンスもすごいという印象でした。

──ASHの先輩への憧れはありますか?

すごく憧れてます。モーニング娘。さんが好きなんですけど、特に鞘師里保さんに憧れてました。

体幹のトレーニングは、いまでも思い出しながら

「"ASHの看板"に押しつぶされそうでした」山本愛梨(ラストアイドル/Love Cocchi)インタビュー
山本愛梨(ラストアイドル/Love Cocchi)

──広島でアイドル活動をしていたときに、ASHの人たちと一緒になることはなかったですか?

SPL∞ASHさんはなかったんですが、市内のイベントに出たとき、いまSTU48にいらっしゃる大谷満里奈さんと一緒になったことはありました。私はソロで、大谷さんは当時ふたり組で出ていらして。

──福山校ができてすぐの入校となりましたが、最初の生徒数は何人くらいでしたか?

20人もいないくらいでした。いまはあるんですけど、最初はクラス分けもなくて、みんな一緒にレッスンをして。先生は近くのスクールにいらっしゃった、もともと知ってた方だったので、うれしかったです。

──レッスンに違いはありましたか?

基礎からやるので、いままでやってきたことでも基礎ができてなかったりするものも多くて、一回一回のレッスンがすごく濃い時間でした。すごく勉強になったし、体幹のトレーニングとかは、いまでも思い出しながら家でやったりしてます。

──12月には「ラストアイドル」ファーストシーズンの最後の挑戦者となり、セカンドユニット「Love Cocchi」のメンバーに参加することになったので、ASHのクラスメイトとはそんなに交流を持つ機会はなかったですか?

そうなんです。福山校はできたばかりで、小さい子が多かったこともあって、あまり交流はなかったんですよね。すごくにぎやかで楽しいんですけど。でも、前にいたスクールから一緒に福山校に行った子たちが何人かいるので、その子たちとは連絡を取ってます。

「言い訳Maybe」で「ラストアイドル」に挑戦

「"ASHの看板"に押しつぶされそうでした」山本愛梨(ラストアイドル/Love Cocchi)インタビュー
山本愛梨(ラストアイドル/Love Cocchi)

──「ラストアイドル」を受けることになった経緯を教えてください。

基本的には福山校でレッスンをするんですけど、発表会の練習やオーディションで広島校に行ったとき、「アイドルを目指してるんです」というお話をしたら「ラストアイドル」に挑戦してみないかというお話をいただいたことがきっかけです。

──大石夏摘さんへの挑戦で「言い訳Maybe」を選曲した理由はなんだったのでしょうか?

モーニング娘。さんの「What is LOVE?」とAKB48さんの「言い訳Maybe」「初日」の3曲で迷ってたんですけど、自分で決められなかったので、お母さんに選んでもらいました。

──そのときのパフォーマンスを振り返ってみていかがですか?

本当に緊張してて、本番前に楽屋でひとりで泣いてたんですよ。なにも考えられなくなってしまってたんですけど、本番になったらびっくりするくらい一気に緊張が解けて、そのときは納得がいくパフォーマンスができたと思いました。でも…いま見返すとダメだなって。

──当時の映像を見ることはありますか?

見れないんです。ママがたまに見てるんですけど、私は音も聞きたくないくらいで。恥ずかしいですし、納得もいってなくて。パフォーマンスを終えたときは手応えがあったんですけど、天の声さんが大石夏摘さんの選曲(美空ひばりの「お祭りマンボ」)を言ったときに「あ、負けたな」って思いました。

──惜しくも負けてしまいましたが、結果についてはどう思いましたか?

入りたてとはいえASHの看板を背負って、最後の挑戦者として参加したので、すごく申し訳なかったですし、とにかく悔しくて涙が止まらなかったです。

──番組的にも「アクターズスクール広島からの刺客」というあおりがありましたね。

すごい先輩方ばかりなので…不安と緊張で押しつぶされそうでした。挑戦者として出ることが決まったのが3〜4日前くらいで本当にドタバタだったので、練習はぜんぜん足りなかったですし、悔しいところはたくさんあります。

つんく♂さんにいただいた言葉を大事にしながら

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山本愛梨(ラストアイドル/Love Cocchi)

──その後、セカンドユニットで活動をすることになりましたが、すぐに決断したんですか?

負けてすぐにセカンドユニットの話を知らされて、その日のうちに決めないといけなかったんですけど、悔しすぎてそこまで頭が回りませんでした。しかも私は、広島からの通いになるので、ひとりで行けるのかなとか、不安もたくさんあったんですけど、ここまで来たからには「やろう!」ってその日のうちに決断しました。

──それまで、東京に来ることはあまりなかったんですね。

はい。オーディションで何度か来たことがあるくらいだったので、最初はひとりで新幹線にも乗れなくて、ママについてきてもらって。いまはだいぶ慣れて、ひとりでなんでもできます。でも、やっぱりひとりだとさびしいので、東京に泊まる日はママと夜にテレビ電話してます。ふふふ。

──いまに至るまで、かなりめまぐるしかったんですね。

本当に…。数ヶ月前まで想像もしてなかったことが、その数日間で起こったんで。

──ラストアイドルファミリーとして活動するなかで、学んでいることはなんですか?

ステージに立つだけでなく、レッスンを受けたり、取材をしていただいたり、そのひとつひとつに、いろんな方が関わってくださって、私たちがこうやって活動できるんだということをすごく実感してるので、感謝の気持ちを忘れちゃいけないなと本当に思います。

──いまの自分にとっての課題はなんだと思いますか?

「特技はなに?」って聞かれるのがすごいイヤだったんです。ダンスも歌もできないことはないけど、自分としてはそこまで得意じゃないというか、中途半端だと思ってて。自分の武器を探さなきゃいけないなってすごく思ってます。
(Love Cocchiをプロデュースした)つんく♂さんは「山本はあともうひと皮むけたら大丈夫」と言ってくださったんですけど、「その皮ってなんだろう、その皮をむくためにはどうしたらいいんだろう」っていうことをいま考えてるので、今後の活動でいろんなことを学んで、探していきたいなと思います。

──Love Cocchiはつんく♂さん(「ラストアイドル」セカンドシーズン)と指原莉乃さん(ラストアイドル in AbemaTV)のおふたりにプロデュースされましたが、プロデューサーでの違いはありましたか?

ぜんぜん違いました。指原さんは細かい指示はほとんどなくて、髪型とかも自由に決めていいよという感じで、振り付けをしてくださった日下このみさん(NMB48)が、ダンスのレッスンで細かいアドバイスをくださったりしました。

──セルフプロデュースが基本なんですね。つんく♂さんはどうでしたか?

髪型でいうと「春高バレーのベスト8に出場できる学校の選手がしているような髪型」というテーマで「ここまで切って」という具体的な指示がありました。最初は切るのがイヤだったんですけど…髪を切ったら「よしがんばろう!」と思えたんですよね。
歌唱指導でも「歌の主人公になった気持ちで」とか、すごく細かく指示をいただいて、そう言われなかったらそこまで頭が回ってなかったなと思いました。

──いい経験になりましたね。

はい、学ぶことがすごくありました。バトルのたびにアドバイスを細かくくださったことは、すごく印象に残ってますし、いまもつんく♂さんにいただいた言葉を大事にしながら歌ってます。アイドルとしても、人間としても成長できたと思います。

期待を裏切らないようなパフォーマンスを

「"ASHの看板"に押しつぶされそうでした」山本愛梨(ラストアイドル/Love Cocchi)インタビュー
山本愛梨(ラストアイドル/Love Cocchi)

──東京でASHの先輩と交流することはありましたか?

交流ではないんですが、つんく♂さんが主催されたイベントにLove Cocchiとして出させていただいたときに、鞘師さんがいらっしゃって、ごあいさつさせていただきました。もう緊張してしまって、なにも話せなかったんですけど。

──大先輩ですね。

本当に憧れの存在なんです。目の前につんく♂さんと鞘師さんがいるなんて、夢のような空間で…。自分たちのパフォーマンスがおふたりに見られてたと思うと、本当にすごいですよね…。

──ASHに入ってよかったと思うことはありますか?

やっぱりレッスンはすごい勉強になります。できなかったことができたりすると達成感があって楽しいですし、パフォーマンスの技術面だけでなく芸能界で活動していく上で大事なことを先生方が教えてくださるのは、すごく大きいと思います。

──「Love Cocchi」としての目標を教えてください。

「ラストアイドル」もまだ知名度が低いのに、その中でさらに「Love Cocchi」となると、なかなか名前が出なかったりするので、まずは知名度を上げたいです。パフォーマンスも握手会もひとつひとつを大事にしながら、もっともっとがんばって「明日もがんばるぞ」というみなさんの活力になれるような存在になりたいです。

──個人としての目標を教えてください。

ラストアイドルには、ASHの名前を背負って挑戦者として出てきたので、みなさんそのイメージが強いと思うんです。でも、自分的にはまだまだだと思ってるので、みなさんの期待を裏切らないようなパフォーマンスができるように、もっともっと上を目指していきたいと思います。


撮影=石垣星児
執筆=森野広明

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