高い技術と表現力を誇るASHの歌姫 西原悠桜インタビュー(写真14枚)

世界に名だたる多くのアイドル&アーティストを輩出し続けている、アクターズスクール広島(ASH)。在校生の注目株にインタビュー。

楽曲の世界に入り込み、情感たっぷりに歌い上げるその表現力から「ASHの歌姫」の呼び声も高い西原悠桜。6月29日をもってSPL∞ASHの正規メンバーに昇格も果たした彼女に、キャリアをスタートさせたASH福山校のことや、仲間たちのこと、そして「ACTOR’S SCHOOL HIROSHIMA 2024 SPRING ACT」と「これから」について聞いた。(※2024年5月に取材)

[PROFILE]
西原悠桜(にしはら・ゆら)
2006年11月26日生まれ。39期生。Dクラス所属。2024年3月より研修生としてSPL∞ASHに参加、6月29日に開催されたSPL∞ASH単独ライブで正規メンバーに昇格。イメージカラーはレッド。2022年に「第9回アイドルソロクイーンコンテスト」で準優勝。2023年にテレビ東京で放送された「THEカラオケ★バトル U-18歌うま甲子園!勝てば四天王決定!?」に出演。
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福山校でイチから歌のレッスンを

──ASHに通うようになった経緯を教えてください。

もともと、福山校で講師をされている MIKI先生に地元でダンスを習っていたんです。そこから、福山校ができるタイミングで「ASHどう?」とお誘いをいただいて、通うことになりました。

──ということは福山校の1期生ですか?

2期生ですね。そのときの福山校はたぶん全部で20〜30人くらいで、初期からいまも続けているのは、岡本愛花ちゃんと、いま広島校に通っている松本流歌ちゃんだと思います。

私が入ったときにはAとBにクラス分けされていて、自分がいたAの雰囲気しかわからないんですが、私も人見知りなのもあって、あまりしゃべらないというか、みんな集中してやっていたと思います。最初はライバル意識もあまりなくて、ついていかなきゃみたいな感覚でした。

──もともとMIKI先生がやっていたダンススクールの場所に、ASH福山校が立ち上がったそうですが、西原さんと一緒に移った生徒さんもいたのでしょうか?

行こうねとは言っていたんですけど、やっぱり勇気が出ない子が多かったみたいで、結局、私だけでした。親に「ひとりでも行ける」とか言って、けっこうがんばりましたね。

はい。歌は一度もやっていなくて、カラオケもあまり行かない子でした。そのせいか、最初のレッスンのときに、声がでかくてびっくりされたんですよ。「そんなにがんばらなくていいんだよ」と言われて、初めて自分の声が大きいことを知りました。本当に初々しい感じだったと思います。

発声練習とかですね。普通にドレミファソラシドを歌って、それを「にゃーお」でやってみたりとか。ちょっと恥ずかしくて、最初は抵抗がありました。

やっぱり仲のいい子たちがスクールを卒業してデビューしたり、活躍している動画を観たりすると、キラキラしてていいなと思うようになっていきました。戸高美湖ちゃんや平内真矢ちゃんがデビューしていったころだと思います。

課題が見つかる発表会

──3月20日に開催された「ACTOR’S SCHOOL HIROSHIMA 2024 SPRING ACT」の感想を聞かせてください。

今回はいろんなジャンルができたかなと思ってます。Dクラスの「世界一の友人だったあなたへ」(ハコニワリリィ)は、あまりやったことがない雰囲気の曲だったから難しかったです。この曲を通して、自分の課題点が見つかったので、これからちょっとでも改善していけたらいいなと思います。

西原悠桜

そうですね。今回でいうとP企画でやった「Breakin’ out to the morning」(SPEED) だったり、あとは椎名林檎さんが好きなんで、やっぱりそっちが好きです。

西原悠桜

先生がいくつか候補を出してくれたんですけど、私が「絶対に『母』がいい」と言って決まりました。自分から「これを歌いたい」と提案して、それができるときも、できないときもあるんですけど、今回は、探していてもピンとくるものがなかったので「母」にした感じです。

そうですね、私っぽいなと思いました。逆に、課題を与えてくれているというか、今回は自分の苦手なところが多かったと思います。「Aメロを神秘的に歌って」と言われたんですけど「神秘的になんて歌ったことないよ〜」って、すごく悩みました。

西原悠桜

そうですね。ストックしておいて、まずお母さんに相談して、それから先生に相談して、だいたい「却下」ってなります。ふふふ。

そういうことだと思います。自分で提案するものは、ちょっと変わった楽曲が多くて。ちょっと大人っぽかったり、変わったリズムだったり、あとは自分に刺さるような歌詞があるような曲を選びがちです。

はい。私はすぐに感情を乗せて入り込んじゃうんで。でも、それも自分のよさかなと思っているので、そのためにもやっぱり歌詞が一番大事かなと思います。

FUKUYAMAクラスの「Good Luck」(AOA)が本当によくて、ずっとその動画を見ていました。

福山校は年齢の幅が広いんですけど、ちょうど同世代の子たちが一気にいなくなってしまって。同世代の子たちと一緒にやりたい気持ちがあったので、広島校に行かせていただくことにしました。

はい。私はぜんぜんつらくないんですけど、やっぱり親がしんどいかな?とは思います。土日のほうが平日よりも2時間くらい早起きさせちゃってるんで。

「田中先生が褒めてくれた!」

西原悠桜

やっぱり礼儀ですね。ASHに入る前は人見知りがひどすぎて、本当にしゃべれなかったんですよ。それが今はこんなにしゃべれるようになって。そこは本当にありがたいなと思っています。

一番は出会いですね。いま仲よくしている子たちとは、ASHに行かなければ出会っていなかったですし、こうやって夢に向かって一緒にがんばっていることが本当にうれしいです。

柳本愛ちゃんですかね。MCでも、すごくよくしゃべるイメージがあると思うんですけど、ぜんぜんそんなことなくて、意外と大人なんです。私はそこが好きで、イベント終わりとかに、よくお互いの家にお泊まりとかもしています。

大した遊びはしてないんですけど、プリクラ撮って、ご飯食べて、家に帰って、夜コンビニに行って、お風呂に入って寝るみたいな。あとは、音楽の話とかですかね。「この曲いいんだよね」みたいな。

住田愛子ちゃんと、もちろん柳本愛ちゃんも…基本的にみんなライバルです。誰かが急にうまくなったりすることもありますし、私はいつも危機感を持ってやっています。いままでは追いかける側でしたが、年齢的にも上のほうになってきて、追われる側になってきたので、負けたくないという気持ちはいつでもありますね。

西原悠桜

話すのが一番苦手なのでMCですね。しゃべろうと思うと言葉が出なくなっちゃうんです。「あれ、いまなに言いたかったんだろう」って頭の中で整理ができなくて、ちゃんと組み立てて話せないというか。そこはずっと課題にしています。

1年半くらい前、まだ福山校のBクラスにいたんですが、一時期、ダンスと歌がわからなくなってしまって、先生に相談したんです。そうしたら「ちょっとAクラスのダンス見て(から)練習行き」って言われて。Aクラスの子たちがすごく楽しそうに踊っている姿を見て、私、ボロ泣きしちゃったんですよ。最終的に「悠桜は悠桜のままでいいんだよ」と言ってもらって…その言葉は本当にグサっときました。ちょうど広島校に行こうかなとか、いろいろ悩んでいた時期だったので。

2年前くらいの発表会で、最初に「罪と罰」(椎名林檎)を歌ったときですね。「私、こういう系もいけるんだ」、「こういう系のほうが合ってるんだ」という確認ができたというか。もともと椎名林檎さんは好きだったんですけど、難易度が高いのであのときは本当に挑戦でした。でも、そこで(自分の路線に)出会っちゃった、みたいな感覚でした。

はい。どうしても歌いたかったので、たくさん練習しました。

当時は福山校で、先生は「なんでも挑戦してみたらいいんじゃない」とあと押ししてくれるようになりましたね。

──いまボイスは田中(都和子)先生に見てもらうことが多いですか?

はい。基本、田中先生に見てもらっています。技術面を磨いてくれますし、そこが自分には足りていなかったのでありがたいなと思っています。

はっきり言われるとグサッときますけど、愛情は感じますし、そのほうが私にとってもいいのかなって思います。田中先生ってあまり褒めないんですけど、広島校に転校して初めてのレッスンのときに「悠桜ちゃんはうまいからね」みたいなことを言ってくれて「ええー!田中先生が褒めてくれた!」ってびっくりしたんですよ。個人(レッスン)のときは褒めないんですけど、クラスのときはたま〜に褒めてくれます。ふふふ。

田中都和子(講師)

うーん。いまはダンスを伸ばしたい気持ちがあります。

中嶋朝香ちゃんのダンスが本当に好きで、ダンスチームで一緒だったときにすごく参考にさせていただいていました。あとは、オーラでいえばやっぱり鞘師里保さん。お会いしたことはないんですが、顔つきからもう違って、本当にかっこいいなと思って。

やっぱりアーティストになって、ステージに立つこと。それが一番の目標です。鞘師里保さんみたいに、女性からもかっこいいと言われるような強い女性になりたいですね。

まわりからは「ソロのほうがいい」ってよく言われるんですけど、私はみんなとがんばりたい気持ちがあるので、いまはグループがいいなと思っています。

西原悠桜


撮影=石垣星児
執筆=森野広明
編集協力=木田祐介
編集=中野 潤

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